カヴァー対決　その５　Ｒ・ストーンズ　ＶＳ．　Ｅ・クラプトン（Ｒ・ジョンソン）

カヴァー・ヴァージョン対決　その５
　　ローリング・ストーンズ　ＶＳ．　エリック・クラプトン
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　カヴァー対決も第５回を迎えました。

　今回のオリジナルはメッチャ古い音源、ＳＰレコード時代の曲です。

　「むなしい恋」　ロバート・ジョンソン

ロバート・リロイ・ジョンソン（Robert Leroy Johnson、1911年5月8日 - 1938年8月16日）は、アメリカのミュージシャン。アフリカ系アメリカ人。伝説的なブルース歌手として知られ、同時代の多くのブルースのみならず、その後のロックなどに多大な影響を与えた。

　ブルース大好きミュージシャンによる対決です。

　「むなしき愛」　ローリング・ストーンズ

　「ラヴ・イン・ヴェイン」　エリック・クラプトン

　ロバート・ジョンソンの名を広めたのは、この２組といっても過言ではありません。

　クラプトンはアルバム一枚まるごとロバート・ジョンソンという入れ込みよう。

『ミー＆Ｍｒ.ジョンソン』
　今回のアルバムは、自らもブルース・ミュージックの探求者であるクラプトンが、最も敬愛するブルース・マンの一人、ロバート・ジョンソンへのトリビュート・アルバム。
　「クロスロード・ブルース」を始めとするクラプトンのルーツとなった伝説の曲の数々がレコーディングされたものになっている。
○先のジャパン・ツアーでも冒頭にロバート・ジョンソンの「ホウェン・ユー・ガット・ア・グッド・フレンド」と「クロスロード・ブルース」を演奏、中盤にも「カインド・ハーテッド・ウーマン・ブルース」をプレイするなど、今回のアルバムの内容を踏襲するパフォーマンスを見せていたクラプトン。このアルバムに対する並々ならぬ意気込みが感じられる。
○クラプトンは以前にもブルース・カヴァー・アルバム『フロム・ザ・クレイドル』('94)を制作したり、Ｂ.Ｂ.キングと共演したアルバム『ライディング・ウィズ・ザ・キング』('00)をリリースしたことはあったが、特定のアーティストへのトリビュート・アルバムを制作したのはこれが初めてである。クラプトンにとっていかにロバート・ジョンソンが特別な存在であるかという事が解る。
《ロバート・ジョンソン》
　エリック・クラプトンやキース・リチャ－ズを始めとする多くのミュージシャンに大きな影響を与えた伝説的なブルース・マン。１９１１年、ミシシッピー州で生まれ、チャーリー・パットンやサンハウスといったブルースの先駆者達の演奏を瞬時にマスターし、１９３０年代に活躍した。四辻（クロスロード）で悪魔に魂を売り渡し、最高の演奏技術を手に入れたというエピソードはあまりにも有名。
　２７歳の時、他人の女房を寝取ったことが原因で毒殺された。その短い人生の中で録音されたのは２９曲／４１テイク、代表曲はクラプトンがクリーム在籍時にカヴァーした「クロスロード・ブルース」などがある。その存在自体がブルースそのものだった生き様を象徴する数々の逸話は、神秘さを深め、今も多くのミュージシャン達に影響を与え続けている。
　間違いなく、ブルース史における最重要人物と言っても過言ではないだろう。

　オリジナルに近いのは後者ですが、この曲の魅力を最大限に引き出したのはストーンズじゃないかと。

　よって今回の勝負、ストーンズの勝ちです。

　スタジオ録音もかなりなものですが、ライヴ・ヴァージョンとなるといっそう。

　「むなしき愛（ライヴ・ヴァージョン）」　ローリング・ストーンズ

　特にミック・テイラーのスライド・ギターは絶品！！

　奏法に関してはこちらをチェックしてみて下さい。

　「ミック・テイラー奏法：後篇 by 安東滋」

おまけ

　ストーンズ＆クラプトンがカヴァーしたロバート・ジョンソンはもう１曲。

　「ストップ・ブレイキング・ダウン・ブルース」　ロバート・ジョンソン

　「ストップ・ブレイキング・ダウン」　ローリング・ストーンズ

　「ストップ・ブレイキング・ダウン・ブルース」　エリック・クラプトン

　こちらの対決だったら、優劣を付けられなかったかも。

　共にいい味のカヴァーです。

　ラストはクラプトンの最高傑作の１つ、「クロスロード」をお聴き下さい。オリジナルは勿論ロバート・ジョンソン。